※敬称略/メイン・慶應投手陣

慶)参鍋-川口-小林康-○清見―安藤明　
法)●松本祥-荒瀬-中野-下敷領-山下哲―新里　

猛打賞/佐々木、村上(Ｈ)
本塁打/中村(Ｋ)
三塁打/村上(H)
二塁打/安藤明、池辺(K)　村上、佐々木(H)
　 失策/松本祥(H)　堤野(K)

　先発を任されたのは４年生の参鍋。サイドハンドから
落差のあるスライダーを投げる技巧派だ。
OP戦でも先発を経験し、しっかりと結果を残しているだけに
あまり心配はいらないだろうと思った。
また、捕手もリーグ戦初出場の安藤明。
この初々しいバッテリーが、どう法政を抑えていくのか楽しみだった。

(初登板の参鍋投手、兵庫の甲陽学院出身)

同点でむかえた３回表、先頭の杉吉が中前打で出塁。
つづく池辺の打球はセカンド真正面で杉吉がアウト。
早川は四球で、１死１、２塁。
バッターは中村。その初球をレフトスタンドへ運び３ラン。
打った瞬間本人も「いったと思った」と語る文句無しの当たりだった。
その裏、突然参鍋はストライクが入らなくなってしまう。
連続ストレートの四球。山下はバント失敗、藤田は中飛に抑えるも
つづく、今季初スタメンで病み上がりの佐々木に中前適時打。
２点目を失い、ここで降板。序盤調子が良かっただけに悔やまれる回だった。
２番手は川口。法政も松本祥に代わり、１年生の荒瀬が登板。
それぞれ好投を見せた。法政は、４、５、６回と先頭打者が出塁。
だが、この川口と、次の小林康の粘投の前にランナーをホームに
返すことはできなかった。小林康は１４５�`をマーク。
７回の山下の打席は、４球とも１４３〜１４４�`台の速い球だったが
ボール球が多く、少し制球が悪い。藤田に四球、村上に適時二塁打を許し
法政に１点差までつめよられてしまいマウンドをおりた。
２死２、３塁の場面で清見がブルペンから小走りにやってきた。
「疲れは無かった」という清見。新里を左飛に抑え反撃を止めた。

慶應はどうしても追加点が欲しい。だが３回以降、どうも攻撃が簡単すぎていた。
特に６回の攻撃は、わずか９球で終了。流れが法政に傾きかけていた。
今まで各打者とも粘り強く対応していたのに・・・
そう思っていた７回、杉吉は何とか塁に出ようと、追いこまれてもファールで粘った。
そしてカウント２−３から鮮やかな中前打で出塁。得点こそ無かったが
この打席で慶應は少し息を吹き返したように見えた。
９回、法政は昨日好投を見せた下敷領がマウンドへ。
しかし、先頭の田中雄、杉吉に連続死球。
ここまで無安打だった４番・早川が右前適時打を放ち、貴重な１点が入った。
最後、清見は２−３から佐々木に二塁打を浴びるも
村上の打球は遊直、併殺打に終わり、法政をくだした。
驚いたことに、慶應の投手は最後に投げた清見以外
全員リーグ戦初登板の選手。それぞれ短いイニングではあったが
良い経験になっただろうと思う。