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□８/３０　都市対抗野球準々決勝　ＪＲ九州(北九州市)vsホンダ(狭山市)□

○川�ｱ(ホンダ熊本、九州東海大)、藤岡(宮崎日大)
●大田(流経大)、松村(ＪＦ東、東洋)、恩田(かずさ、東洋)
　　坂本(佐伯鶴城)、大島(浜松大)

二)宇多村(Ｊ・九国大)、和田(ホ・かずさ、明大)

九州は小松だけじゃない！２３才と２１才が優勝候補を３安打シャットアウト

　「どうしよう･･･大丈夫かなあ･･･」
ブルペンで投球練習をしていたＪＲ九州の藤岡好明は緊張していた。
相手は昨年の準優勝、今年の優勝候補の一角を担うホンダ。
上から下まで並ぶ強打者たちは、東洋、明治、立教、青学・・・
と、出身大学を見るだけでゾクっとする。

しかし、このエリート集団をまず手玉にとったのは
全国ではまだ無印の川�ｱ雄介だ。
ホンダ熊本から補強された左腕は、１３０キロ台後半のストレートに
縦に落ちる変化球、チェンジアップ、スライダーを武器に
たんたんと投げていく。３回まで無安打４三振。
「落ちる球に手を出してくれて、手ごたえをつかんでいた」
初安打が４回先頭に与えた二塁打で、併殺崩れの間に１点を失うが
四球を出しても、ファールで粘られても打たれる気配がない。
相手が同系列会社であることにも「投げにくい？それはなかったです」
　宮崎南高校時代は県初戦敗退、九州東海大に進学するも
「自分よりいいピッチャーがいて、ファーストやってました」
本格的に投手になったのは３年生になってから。
全国大会の経験もなく、この都市対抗が初めて。
「先発で嬉しかったですけど、わくわくとヒヤヒヤが半々くらいでした」
“６９年ぶりのベスト４ですが”
「そうなんですよ！僕もさっき知りました(笑)」
野手がいい守備を見せればグラブで拍手、
ベンチに戻るときは、自らハイタッチをしにいき、顔をクシャっとする。
冷静なマウンドさばきと、このギャップも、見ていて楽しい。

　川�ｱは７回１死二塁で、自分よりも２才若い藤岡にマウンドを譲る。
差は２点。勢いの乗せれば逆転される可能性も十分ある。
さっきまでガクガクしていた右腕だが、マウンドに登れば違った。
「川�ｱさんが抑えていたので、自分も勝ちたいだけでした」
７、８回を無難に抑えれば、スピードガン表示を見る余裕も出てきた。
最終回に味方の失策がからみ１点を失うが、最後は自慢のストレートで空振り三振。
両手でガッツポーズを見せた。
この日の最速は１４３キロ、ストレートは常時１４０キロ台を計測する。
吉田博之監督も「最後に藤岡がいるから、みんな思いきり投げられる」

昨年はＪＲ九州から樋口龍美(中日)、町豪将(オリックス)がプロ入りしている。
今年もエースの小松聖(国士舘大出２年目)が注目されており
今、九州の社会人野球はプロの熱い視線が注がれているのだ。

川崎投手。ドームだとブレちゃうんですよね･･･

川崎雄介
宮崎南高、九州東海大出２年目。ホンダ熊本。左投左打。１８０cm、８２kg。
予選でＭＡＸ１４６キロを計測した本格派。
右打者のインコースに決まるストレートが一番の魅力(だと思う)。
「(左投手なのに)右バッターのほうが好き」
都市対抗予選ではおもにリリーフが多かった。

藤岡好明
宮崎日大高出３年目。ＪＲ九州。右投右打。１７６cm、８０kg。
予選でＭＡＸ１４７キロを計測したサイドスロー。
シンカー、シュートなども操る。
宮崎日大時代は宮崎県選抜メンバーに選ばれた実績を持つも
最後の夏はベスト８止まり。