vs NTTnishinihon

――――苦しい試合から生まれる強さ――――(敬称略)

先発は過去2試合、全ての試合でマウンドに立っている鈴木
昨年,休部となった小西酒造から移籍した1人。
初回にいつもつかまってしまうらしく、今日の試合もその言葉通りだった。
NTT先頭の一色からはたった4球で三振を奪うものの
西川山崎川崎に早いカウントからヒットを打たれ1失点。
その後,DHの福井にも四球を与え、2アウト1,2塁とするが
井坂をサードゴロに打ち取り、1回を1失点に抑える。
その後、鈴木は2回を無安打に抑え,3回も1被安打1四球、
4回も3者凡退に抑えた。ただし、球数がここまで70球と多かった。
そして、5回に鈴木は捕まる。簡単に2アウトまで追いこむと
2安打の山崎に三遊間、川崎に四球で2アウト1,2塁のピンチ。
打席には、2四球の福井が入る。
福井はファールで粘り、鈴木の100球目をセンターオーバーの2ベースに!
これで2点が加わり、鈴木大久保に交代する。
代わった大久保は今大会、まだノーヒットの6番三井を空振りでし止めるものの
この回松下は、NTT打線に2点をゆるしてしまった。

一方の松下は課題の打線が奮起せず5回までたったの3安打。
4回に先頭打者を出し、チャンスがあったものの、4残塁という結果。
この悪いムードの裏、2点を失った。
しかし少しづつではあるが、松下の各打者がNTT先発の山本のボールに
食らい付いていくのがわかる。1〜3回まで早いカウントから打ってはゴロに
なっていたが、チャンスを作った4回は死球だった吉田以外、
平均6球以上粘った挙句に打っている。

そんな松下打線が繋がったのは6回だった。1アウトで4番の上中がレフト前で出塁。
すると吉田がセンターオーバーの2ベース!九鬼のフライで2アウトとなるが
この試合から7番にすわった、奥野のセンター前で上中吉田がホームイン♪
2点となりゲームをふりだしに戻した。NTTは投手を酒井に交代させ、なんとか
抑えることができたが、7回、先頭の代わった脇門が出塁するものの
今度はNTT打線の攻撃が短調になり、結局ランナーを生かせずチェンジ。
同じく松下も早いカウントから打つようになり両者ともに7回は0で終わった。

8回表、松下の豪華投手リレーが始まった。
NTTの先頭、福井の場面でワンポイント登板の田中をマウンドへ。
その期待にこたえるかのように三振に抑え、今度は前の試合で先発だった
愛敬がマウンドに登る。愛敬は粘られるものの2者連続三振とし
8回裏の味方の反撃を信じるかのようにベンチへ走った…
松下は先頭の水谷がセンターオーバーの2ベースで出塁する。
4回の攻撃と全く同じパターンとなった。
そして打順は4番上中。彼もまた鈴木と同様に小西酒造から移籍した選手だった。
同じ同じ、失敗はもうしない」そう思って打席に立ちNTTの3人目粟野から
なんと初球を大きな大阪ドームのバックスクリーンへ運ぶ2ランとした!!
これで逆転となった松下ベンチの喜びと、対照的なのが粟野だった。
粟野はこの日本選手権の大阪予選で同じ上中にHRを打たれていたからだ。
粟野は賑わう、松下ベンチを横にここで降板した。彼のリベンジはまだつづく…
しかし、代わった前田は松下打線に2本のヒットをゆるすものの追加点を与えなかった。

9回表、最後の攻撃となるかもしれないNTT。
ノーヒットの幸本の代打に西田が打席に立つ。初球、愛敬の球を空振りした。
このままでは終わらない」2球目、先ほど2ランを打った上中の頭上を越える
代打本塁打!!がっくりくる愛敬のまわりを西田はガッツポーズをしながら
ホームイン。ベンチから手洗い祝福を受けた。さっきとは全く逆の形となった。
その後も9番の前田が出塁、バントで送られ、2番西川にはデットボール。
1アウト1,2塁の一打逆転となった!打席にはここまで3安打の4番山崎
愛敬は2球つづけてボール、その後ストライクとしファールで追いこむ。
次の球、名手・田原のショートへ飛び、ダブルプレー!
愛敬のガッツポーズは西田以上に大きく感じた。
9回裏、逆転すればサヨナラとなる松下打線は打順良く、1番から。
しかし今日、初めて1番にすわった山口はここまでヒットが無かった。
そして5打席目、当りは良かったもののサードライナー。
遂にこの回、松下は逆転することができず延長戦へ縺れ込んだ。
松下にとって今大会、延長戦は初戦につづき2度目だった。

10回表、もちろん愛敬がマウンドへ向かった。過去2試合、愛敬が投げれば勝つという
展開になっている。この日も、そうなるかもしれない。
川崎を3球三振にするが、福井に2ベース、当っていない三井にまでもヒットが出る。
7番、6回から代わった宮崎がなんと初球をファーストファールフライにしてしまう。
そして次の代打,大原までもが2球目という早いカウントから打ち,ファーストライナー。
1アウト1,2塁だった好機を台無しにしてしまう最悪のパターンとなってしまった。
両者とも「オレが決める」という思いが強かったのかもしれない。
ピンチの後にチャンスあり、この言葉は実に延長戦に相応しい言葉だと思う。
先頭の九鬼が出塁し、しっかり奥野が送る。この回から登板した、笠木は動揺したようだ。
田上にストレートの四球を与えてしまう。こうなると松下は一気に押せ押せムード。
そのムードに乗せられ今日、初ヒットが出ていた田原が追いこまれてから打った!
1アウト満塁…サヨナラのチャンスで打順はここまでノーヒットの山口
彼を信じている。だから使っているんだ。島田監督が言っていた。
初球は見逃し、2球目はボール。そして3球目、ボールはセカンドの前へ飛び、ホームへ!
3塁ランナーの九鬼がホームイン。主審の両手は横に開いた。
九鬼は次打者の西岡と抱き合い、サヨナラ打の山口はベンチから飛び出る松下ナインに
揉みくちゃにされていた。放心状態のマウンドの笠木大原
シーソーゲームなこの試合を制したのは松下電器だった。

NTT西日本は、今大会の大阪予選で松下と決勝で戦っている。
その時はNTTが乱打戦を制し、大阪予選1位でやってきた。

松下電器は初戦の日本運通とは延長戦で勝ち、JR東海戦では1点という僅差で勝っていた。
しかも2試合とも先取点は相手だった。決してここまでの道のりは易しいものではなかった。
そういう苦しい試合展開をしてきたチームは試合事に強くなっていくのだと感じた。
悲願の初優勝まで、あと1つとなった松下ナインの背中は堂々としていた。

投手=1 捕手=2 一塁手=3 二塁手=4 三塁手=5 遊撃手=6 レフト=7 センター=8 ライト=9
f=フライ g=ゴロ l=ライナー h=ヒット バント=* k=三振 b=ボール hr=本塁打 db=デットボール
(例) 6h4=二遊間を抜けるヒット  82=センターオーバー2ベース 1*=送りバント

背番号 位置 選手 打法 10
 7 3 山口 1f   6g   7f   1g   5l 4g 6打数1安打
 1 4 西岡 4g   5g   4g   6g   6h4   5打数1安打
 2 9 井上 3h4     7h8   3g         3打数2安打1盗塁
 24 PH 水谷               82     1打数1安打
 28 9 清原                 1*   1打数0
 33 8 上中 k     7f   7h   hr b敬遠   4打数3安打2打点
 0 DH 吉田   9f   db   82         2打数1安打1打点
 8 DH 上野               1g 5g   2打数0
 10 2 九鬼   5g   8f   9f   6h4   5h6 5打数2安打
 24 7 奥野   1g   b   8h   92   2* 4打数2安打2打点
 9 5 田上     6g 7f   8f   k   b 4打数0
 6 6 田原     9h   7f   5g 4g   4h3 5打数2安打

 

背番号 選手 投方 投球回数 打者 安打 三振 四球 失点
 11 鈴木 4 2/3 23
 16 大久保 2 1/3
 21 田中   1/3
 15 愛敬 2 2/3 12

※NTT西日本の情報が欲しい方は連絡下さい

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