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※正式な取材ではないため、簡単です

のチーム

福井商業高校野球部

 福井県福井市。
新幹線・米原駅から特急しらさぎに揺られて約1時間のところにある。
武将・朝倉義景、一乗谷、永平寺など北信越の中でも
福井にまつわる歴史は多い。

ちょっと工事中の福井駅を降りると、タクシー乗り場には
ドアを開け閉めしてくれるおじちゃんが。
独特の訛りで「ようこそ、福井へ」とドアを開けてくれる。
福井市の中心部に福井商はある。この日は土曜日。
校内にはバスケや女子ソフトなどの部活動が盛んに行われていた。
校舎と隣接するように、野球部のグランドがあるが
野球部専用というわけではない。普段はサッカー部も一緒。
「こんなのびのびバッティングができるなんて、貴重ですよ」
レフト側には室内練習場も見えたが
横は7、8メートル程度しか無い。
年間降水量(雪も含む)は全国平均の2倍以上の福井。
「あんな小さい室内に60人くらいの部員がわっと集まる。蒸し風呂みたいです」と
首脳陣は頭を抱える。
それでも、通算31回の甲子園出場を誇る名門チーム。
2年前のセンバツ、雨の中明徳義塾を敗りベスト4入りしたのが印象的だ。
また、今年はOBの山岸穣が西武に指名されている。
福井のイチローと呼ばれたカープの天谷宗一郎はウェスタンリーグで
2位に20以上の差をつけての盗塁王に輝いている。


ネット裏にはこんなスペースも!

この日は、午前中は守備中心の練習。
監督不在の中、コーチがノックをする。
ある選手を「まっちゃん」とあだ名で呼んでいて微笑ましかった。
「まっちゃーん!何やってるんだよーわかってんのかー?」
厳しいことも言う、でも、ちゃんと褒める。
褒められると選手は一瞬ニコっと笑う。
コーチの年齢はだいぶ高齢であったが、選手との間には
年齢差を感じさせない信頼関係が見えた。
チームを二つに分けて練習をしていたが
ノックに参加できない選手は、グランドのサイドでトスバッティングやバント練習に励む。
お昼が近くなると、ピッチャーも交えて連係プレーの練習。
走者がやたら多いし、とにかく走りまくる。
後半は息が上がる選手が多く、遠くから見ると体から湯気が出ているのがわかる。


奥に見えるのが室内練習場。まわりは民家

その連係プレーの最中、送球がランナーに当たり騒然となった。
コーチも思わず「大丈夫か?」
当たったのはエースの林啓介くんだった。
「大丈夫です!」と言いながらも、しきりに当たった左手を気にしている。
この後、林くんはブルペン(ブルペンは2つある)で投げ込み。
横でメカに詳しいと思われる部員が撮影している。
(あとで聞いた話だが、実は撮れていなかったらしい・・・(笑))
北信越大会後から調子を落とし、そのまま神宮大会を迎えてしまっていた。
「リリースポイントがばらばらだったんです」
愛工大名電のバントは特にイヤではなかったという。
だが、振りの速さや選手の体格の違いにビックリした。
「負けてしまったけど、それがいい勉強になったんです」


普段はレフトからセンター付近がサッカー場と化する

林くんは、最速143キロを計測する本格派右腕であるが
どんな時でもセットポジションだ。
「セットの方が安定するし、どんなときでも同じフォームで投げられるから
投げやすい。コントロール悪いので、それも意識できていい」と言う。
鯖江市立中央中(鯖江ボーイズ所属)のときは、全日本メンバーにも抜擢されたが
世界大会準決勝で同じ日本の大阪代表に負けて4位。
「抑えで何度か投げましたが、やっぱり先発ですね」と笑う。
目鼻立ちがくっきり、綺麗にまゆ毛も整えている林くん。
イメージは“気が強くて、自分の意見もどんどん言う子”だった。
しかし、全くの正反対。普段はとにかくマイナス思考でチームメイトを困らせる。
話すのも苦手で、「言いたいことがたくさんあっても、うまく言葉にできない」とか。
小学校からの付き合いだという、捕手の斎藤進吾くんも
「マイナス思考すぎです!」と怒る。
その斎藤進吾くんは、林くんに言わせると「熱い男」だそう。
このバランスが良いバッテリーを生んでいるんだと思った。

林くんはセンバツで、今までとは違う自分を見せると約束してくれた。
果たしてどんな林くんになっているのか。
今から春が待ち遠しい。


林くんの故郷は江市。
そんなわけで、帰りの電車の中では鯖鮨を食べる♪

この旅は、始発列車に乗って、日帰りで帰るという強行日程でした。
行けるもんです、福井。

 

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