トップ北海道第86回全国高校野球選手権大会がんばれ、駒大苫小牧!>斜里町発甲子園行き

斜里町発甲子園行き〜背番号4・桑島優(駒大苫小牧)〜

 昨年のセンバツ。
たまたまテレビを見ていた私の目に、桑島優の本塁打が飛び込んできた。
当時2年生だった彼は、びっくりした表情を見せつつ、喜びを爆発させた。
試合には敗れたが、たった一瞬の出来事とはいえ
その大会で最も印象に残った選手だった。

選手権大会にも出ると知り、私は甲子園へ桑島を見に行った。
2回に先制適時打を放ち、一塁ベース上でガッツポーズ
間近で見ることができて嬉しかったが
翌日見たのは、涙を流しながら甲子園を去っていく姿だった。

その後も、新聞を頼りに桑島を追いかけていたが
今春の大会で何度かスタメンを外されたり、一塁を守っていたことに
疑問を抱いていた。
何があったのか。
そう思い、たまらず北海道に来た。

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 出身は知床半島にある斜里町ウトロ。
桑島は生まれたその町を、なんと小学6年のときに出ていた。
高いレベルでやらせて、才能を伸ばしてあげたい」と
多くの甲子園球児やプロ選手を輩出している
新琴似シニアに入るため、母・寿子さんと二人三脚で野球留学をスタートさせた。
関西方面からの野球留学は聞いたことあるが
中学生の道内留学は初めて聞いた。
そして、香田誉士史監督からの誘いを受け、駒大苫小牧に入学。
同時に寿子さんは斜里町へ帰った。

 甲子園にも2度出場。
しかし、順風満帆だった桑島に試練が訪れた。
今年の冬、右ひじを手術をした。寿子さんもそれに立ち会った。
その影響もあり、春の全道大会でスタメンを外されるなど、試合に出られない悔しさを味わった。
今できることをしよう。失敗しても思いっきりやりなさい。
笑顔が持ち味なんだから笑って
」と、寿子さんはエールを送りつつ
夏のベンチは危ないのでは、と不安を募らせていたという。
桑島も「心配させないように母さんに良いところを見せたい」と思っていた。

 

しかし、夏の大会が始まっても、なかなか本来の力を出し切れずにいた。
それが吹っ切れたのが今大会最も苦しかった東海大四戦。
この試合で桑島は、サヨナラ勝ちの口火となる二塁打を放ち
甲子園への道をつないだ。
頭の中でこんがらがっていたものがすっきりした
と、ようやく彼らしい笑顔を見せ
その姿を見た寿子さんも「本当に久々に良い当たりを見た。嬉しいです」と感極まった。


あと1アウトというところで、思わず笑みが

 そんな大きな試練を乗り越え、3度目の甲子園出場を決めた。
スタンドで応援した寿子さんは
一日でも長く甲子園で野球をしてほしい」と目を潤ませた。
桑島は、照れつつも、母の話になると時節涙を浮かべながら話した。
今まで本当に心配をかけた。母さんに直接ありがとうと言うのは恥ずかしいけど
甲子園が自分の元気な姿を見せられる、一番親孝行できるところ

桑島は母への感謝をこめて、甲子園でバットを振りぬく。
もちろん私もその一打を見に甲子園へ行く。

桑島優(くわじま・ゆう)
170cm、69kg、右右。
駒大苫小牧3年、背番号4。
内野はどこでも守れるが、今も右ひじに痛みが残っているため
ファーストを守る。
2年春、夏に連続甲子園出場。
春では大会第一号となる同点本塁打を放つ。
左手首には、昨年のエース・白石からもらったミサンガをつけている。
なお、兄・知宏さんも秋田経法大附の中堅手として甲子園出場。

 

おまけ、大学進学後の桑島くん

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