トップ野球部訪問記>新潟明訓〜武蔵村山の巻

 新潟明訓は、毎年3月末に東京遠征を行っている。
約1週間の間に都内はもちろん、関東周辺で試合を組む。
この日は、連戦を終え、都立武蔵村山高校との合同練習を見学した。
グランドは武蔵村山総合公園内のグランドだ。
今は公式戦は行われていないそうだが、立派なグランド。
別名を後ヶ谷戸(うしろがやと)球場とも言う。
この名は、弥生時代の後ヶ谷戸遺跡が近くにあるからだそうだ。

昨秋、新潟県大会を3位で終え、北信越大会に出場した明訓。
富山第一、松商学園に勝つも、準決勝で優勝した金沢に敗れた。
9安打放つも、得点は初回の1点だけ。
それでも佐藤和也監督は、「ここまでこれるとは思わなかった」と振り返る。
北信越大会ベスト4、さぞ体の大きな選手がズラリといるのかと思えば
その予想はすぐに覆された。小柄な選手が多いのだ。
おそらく180cmを超える選手は数える程度。
主軸に座る1年生・大島良太くんも、小さいほうだ。
それでもバットコントロールは明訓の中でも群を抜いていた。


佐藤監督の指示を受ける内野陣

午前中はチームをポジション別にわけての練習。
左胸にマークがあるのが明訓、白いのが武蔵村山。
この日は、OBで99年夏の甲子園出場時のエース・池田高士さん、
昨年まで立教大で主将をつとめていた阪長友仁さん、
この春高校を卒業したばかりの片山さんが練習に参加。
OBが気軽に練習を手伝いに来たりと卒業してからも
明訓ネットワークは、広くそして長く続いている。
私が今回この遠征を知ったのも、10年前のOBの紹介がきっかけだった。
OBたちは6月の野球部合宿にも集う。
現役選手は苦しい、OBにとっては同窓会のような合宿になるそうだ。

投手陣は池田さんの指示の下ひたすら走りこみ。
倒れこんでいる選手もいれば、天を仰ぐ選手もいる。
グランドの外を走るときは、グランド内で行われいるノックを眺めつつ
「取れるぞー!!」と檄を飛ばしていたのが印象的だった。

 
走ってジャンプして!                  思わず座りこむピッチャー陣


グランドの周りをランニング。真ん中の子、かなり笑顔です
(紺色は池田さん)

両校の監督、部長が目を光らせる中、内野ノックがスタート。
途中何度か監督が選手を集め指導にあたる。
口だけで言うのではなく、「やってみろ」とすぐに実践させる。
ときには2人一組になって慣れるまでやらせてから、全体ノックに戻る。
しっかりとその場で体を動かさなければ頭でわかっていても体が覚えないし
本当に出来るのかわからない。


背景には桜の木。この頃新潟はまだ開花してませんでした

近所の中学生と小学生が見学に来ていた。
急いで昼食を食べた終えた監督は、見学に来ていた子をグランドに呼び
指導にあたった。
ベーラン、キャッチボール、ノックと短い時間ではあったが
現役部員がスタンドから見守る中、「○○より上手いんじゃないかー!?」という声も。
終始和やかな雰囲気だった。

午後はバッティング練習。
福祉大が導入したという至近距離から放たれる球を打つ。
ボールの軌道に合わせて、かつバットのヘッドを下げないように
ボールをとらえる。うまく反対方向へ飛ばす選手もいれば
なかなかうまくいかない選手もいる。
ネット裏では、佐藤監督を中心に武蔵村山の森勇二監督も加わり
バッティング談議。
「左バッターはなぜ左投手が苦手なのか」など、話が盛り上がる。
バッティング練習といえば、
「打てー」とか「いい当たり!」と声を出している光景が目に浮かぶが
明訓は正直おとなしいのだ。
しかし、それはそれだけ集中しているからだった。
気が付くとバッティング待ちしている選手は真剣に
自分のフォーム、スイングを各自確認している。

 
打撃フォームを確認する選手(左)  至近距離から球を打つ。ゲージは3つ(右)

今年の夏、新校舎が完成予定。
そこには野球部専用のグランド、室内練習場もあるという。
99年以来甲子園の道から遠ざかっているだけに
そろそろ出てもおかしくない。
北信越ベスト4という実力・自信を胸に、まずは目前に迫る春の大会に挑む。
そして、本番の夏。
今年は下級生主体とはいえ、個人的には3年生の奮起に期待したい。
3年生が力を発揮できたとき、5年ぶりの聖地がすぐそこに見えてくるような気がする。

全員集合!

*Special Thanks  佐藤和也監督、波間一孝部長、OBの方々、明訓野球部の皆さん、
             森勇二監督、増子啓三部長、都武蔵村山野球部の皆さん
             この場をお借りして、本当にどうもありがとうございました!

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