トップ第86回全国高校野球選手権大会>80年の時を越えて

 

80年の時を越えて

86回目の夏、甲子園で第1球を投げるのは
北海高校の主将・竹村貴智だ。
甲子園ができて80年。
80年前に初めて甲子園で投げた投手が
北海の選手だという。

竹村は4番センターの中心的選手として活躍。
走攻守三拍子そろった好選手だった。
しかし、チームは札幌地区代表決定戦で立命館慶祥に敗退。
竹村の夏は終わった。

8月某日。私は北海高校のグランドに行った。
そこには少し髪の伸びた竹村くんとエース・瀬川隼郎くんの姿があった。
後輩たちと混ざって打撃練習に取り組んでいた。
この時点で竹村くんは何も知らない。
すると平川敦監督が竹村くんを呼んだ。
8月の6、7、8日あたりは何かあるか?とにかく部長のところへ行きなさい
不思議そうな顔をする竹村くん。

数分後、戻ってきた竹村くんは視線が定まらずあたふたしていた。
自分もまさか、その瞬間に立ち会えるとは思ってもいなかった。

え・・・あの・・・立ちくらみが。。えっと、何で僕なんすかね。。
この状況を理解できないようだ。
部室の椅子に座りながら、選ばれた心境を語った。
嬉しい。いや、あの。。うわーどうしよう(と、頭を抱える)
時が止まったんですけど。選ばれたと聞いた瞬間はあまり覚えてません(苦笑)
僕、秋の全道大会と夏の札幌支部予選の選手宣誓もしていて。今度は甲子園っすよね。
何で僕はこういうことするのが多いんですかね・・・

自分でもまだ実感がわかないようだ。
コントロール悪いです。高校入ってマウンド立ったこと無いですから。
とにかくど真ん中に入るように練習しないと。瀬川に教えてもらわないと…

家族には何て言うんだろう?
さりげなく(笑)“俺、投げるんだけど”と。
最後に本音がポツリと出た。
選手として(甲子園に)行くなら良かったのに

あれから毎日のように、竹村くんは投球練習をしているのだろう。
8月7日、甲子園第1球は左腕・竹村が投じる。


右が竹村くん、左はエースの瀬川くん

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