トップアマ観戦記03夏の甲子園北海道の野球レポート>倉工vs駒苫

□選手権1回戦 8/8、9 倉敷工vs駒大苫小牧□

     H
倉工 0000       1
駒苫 1700   9

倉)陶山―萩原
駒)白石―糸屋

二)石川(駒)

     H
倉工 012101000  8
駒苫 002000000  6

倉)陶山―萩原
駒)白石、鈴木―糸屋

二)須田、松本(倉) 

台風の風とともに、駒大の勝利も飛んでいく

降りだした雨が激しさを増し、5分もしないうちに
グランドは池のようになってしまった。
大会本部が、両校の監督を呼び出した。
降雨ノーゲームが告げられたとき
3塁側アルプスからは、メガホンを鳴らす音が聞こえてきた。
その音と、銀傘を打つ雨が
何ともいえないむなしい音となって、1塁側に響いた。

「1回死んだんですから、あとは挑むだけです」
倉敷工の和泉監督の言葉が全てだった。
駒大苫小牧ナインは決まって
「2試合やれるんだから」「気持ちを切り替えて」
という、前向きな発言ばかりだった。
そう言わざるを得なかったと言ってもいい。
両校の“開き直った”発言には、大きな大きな差があった。
ノーゲームの後、しばらく球場の正面にいたが
目の前には、北海道から来た駒大苫小牧の生徒と
背番号の無い選手達が集まっていた。
選手達に会話は無い。降りしきる雨の中で、ただ集まって立っていた。
逆に、倉敷工のバス付近には、笑みがあった。

「陶山くんは良い時と悪い時の差が激しいんですよ」
翌日、陶山のスライダーは切れ味を増した。
昨日と同じ投手が投げているようには見えない・・・
駒大打線は、初回から手も足も出ない状態だった。
もちろん前日も全力投球だったことには違いないだろうが
それ以上に全力で投げているように見えて仕方なかった。

甲子園で再試合を見るのは、93年の夏以来2度目だ。
その時を含め、これで夏の再試合は、
前日負けていたチームの5連勝となった。
試合後に残った、このやるせない複雑な気持ちは
もう味わいたくない。
「申し訳ない気持ちもある」そう言った倉敷工ナインの言葉が
やけに重く感じた。
最後に、サスペンデッドゲームについて高野連は前向きではあるという。
「伝統もある。じっくり考えたい」
高校野球は、伝統が全てなのだろうか。

>倉工、2度目のノーゲーム
倉敷工は、1949年夏の大会準決勝・岐阜戦でも再試合を経験。
2−3で負けていたが、翌日も2−5で敗れている。

Check☆アルプス
ゲームが中断中も、ずっと校旗を持ち続けていた部員がいた。
みんなが中へ引き上げていくのに
誰も助けに来てくれない・・・
だが、彼に気付いた部員が走ってやってきた。
水をふくんだ旗を少しでも軽くしようとしぼり続けた。
彼は、翌日も旗を持った。
そして隣には、助けてくれた仲間がいた。

敗者輝く時

2日間の写真集

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※降雨ノーゲームは「記録」には残りません。
  でも、プレイボールと言ったからには、試合はあったんです。
  メディアには載らない「8月8日第二試合の記録」です。
  (自分のスコアを参考にしているため、間違いがあるかもしれません)

倉工 @ A B C   駒苫 @ A   B C
6西野 遊ゴ   一ゴ     7原田 遊ゴ 右前   二失  
4大森 四球     空振   8桑原 二安 捕ゴ   三犠  
8松本 遊ゴ     右前   6石川 遊ゴ 中2   遊ゴ  
6渡部 空振     投ゴ   9若狭   死球 投安   中前
3須田   三ゴ       1白石   三ゴ 右前   投犠
9清水   空振       3土島   四球 死球   空振
7田中   投ゴ       4桑島   右前 右飛   四球
2萩原     三ゴ     2糸屋   左前   遊ゴ  
1陶山     二直     5大西   左前   三失  

 

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