トップ野球部訪問記北海道あつべつ〜北海道遠征記Vol.2〜>札幌新琴似シニア

本物は自ら動き、
偽者はやらされる

札幌新琴似シニア

 北海道には28のシニアチームがあるが、札幌新琴似シニアは
その中で無類の強さを誇る。日本選手権北海道大会では
近年、3連覇(01〜03年)を達成、
2年前のジャイアンツカップ(ポニーやボーイズなど中学野球の全国大会)では
準優勝に輝き、全国でもその存在感は大きい。
プロ野球選手も2名輩出、駒大苫小牧優勝ベンチ入りメンバーにも
5人のOBが在籍し、PL学園、横浜、浦和学院、慶應義塾、文星芸大付と
甲子園お馴染みの学校にも選手を送り出している。
チームを指揮するのは22年目を迎える生嶋宏治監督。
普段はバットをハンドルに変えて地下鉄を運転する。
この日も夕方から仕事に向かう多忙ぶり。
「かつぜつ、いいでしょ〜車掌もやるからね」
 部員は創部初の100名を超える大所帯。
札幌市郊外にある室内練習場に着くと
すでに、選手、父兄、コーチが集まっていた。
「こんにちわ!」
監督同様、選手もはっきりした口調。
野球選手にありがちな「っちわ!」という挨拶はほとんど聞こえてこない。


全国各地で活躍するOBの寄せ書きを見つめる

農家の倉庫を改修して作った室内練習場内に部員が背番号順に整列。
自分の背番号を言って出欠を確認。
前の番号が休みだと、「○○番△△△です」と名前も付け加える。
4月に中学入学を控えた小学生も参加していた。
アップが始まる頃になると、室内は20℃を超えて温かくなる。
すると監督が選手たちにいろいろなことを聞く。
「毎日走ってるのはどれくらい?」などなど。
選手は正直に手を挙げ下げする。
その腕もピンと伸びていて気持ちが良い。
ユーモアたっぷりの話術で笑いを取りつつも、しっかりと訓える(おしえる)。
選手と監督(コーチ)との間には親子ほどの年齢差があるが
しっかりとコミュニケーションができていて
ここもまた、YES・NOのみの会話はほとんど聞かれない。
雰囲気や野球の考え方は駒大苫小牧ととても似ている感じがした。

 
アップでも笑顔がはじける                     中学生のパワーならゲージ1つで二人利用できる

チームを3つに分けて練習がスタート。
バッティング組、外でランニング(その後バス待機)、もう一つの室内で基礎力アップ。
これを循環させていく。
「バットを短く持たせない。そのクセがあとあと出てくる」
身長140センチくらいの小さな子が金属バットで一生懸命硬球を打っているが
バットは普通に持っていた。もちろん体も開いていない。
背番号96の伊藤純平くん、小学6年生。
「冬でもバッティングができるから」といち早く入団を決意。
そして「強いチームに入って甲子園に行きたい」と語ってくれた。
ちょっといじわるな質問をしてみる。
“横浜とかPLとか強いけど、そういうチームがいいの?”
「いえ、北海道がいいです!」
しっかりと自分の考えを持っていて、しかもちゃんとそれを伝えてくれた。
監督は言う。「22年間指導してきて子供は変わったか?
もう変わってますよ!言われなきゃ動かないし、自分の考えも言わない」
むしろ、子供よりも親が変わったともいう。

監督は練習中、選手にあれこれと指導することが少ない。
それは決して放任主義ではない。自分でわからない所を見つけて考えてほしいがためだ。
だから、バッティング練習中に疑問に思った選手が
監督のもとへ行き「教えてください」と相談しにやってくる。
監督も一方的に指導はしない。彼がどうしたいのか、細かく聞く。
伸び盛りの中学生の可能性をより広げるために、手助けをしてあげるのだ。

 
中はマシン2台、脇で素振り                  外でもちゃんと素振り。この日は風が強かった!

中学3年間は自分探しの時期だといいます。
成長痛に悩まされたり、男子の場合は一気に体も大きくなる頃。
心身ともに一生の中で一番大事なこの3年間、
指導者・先生が与える影響は本当に大きいだろう。
あるお母さんに監督のこと聞くと
「楽しくもあり厳しさもあり、子供を信用して預けることができる。
いくつかチームをまわりましたが、ここだと思いました」

もう一つの室内とは、冬限定の手作りのもの。
カレーのいい匂いがする中で1/3の選手が基礎体力作り中。
紙に書かれたメニューには数字が書いてある。
二人がじゃんけんをして足したメニューをこなすなど
選ぶにもいろいろ工夫を凝らしていた。
仰向けになって足をあげ、腹筋を鍛える練習中のこと。
鵜嶌卓哉コーチ(息子さんは札幌南→慶大の敦樹くん)の持っていた時計が壊れていた・・・
もちろんコーチは内緒で時間を計り始めた。
「あれ!?コーチ、針が動いてないような・・・」
「あ〜壊れてるなぁ〜進まないね〜」
選手は「うーもう1分経ちましたよー・・・早く・・・」などと苦しい表情。
見ていてとっても微笑ましかった。
一通りのメニューが終わると、2年生が学校や女の子の話をし始めた。
標的にされたのは長身ピッチャーのNくん。
やっぱりこのあたりは中学生らしい。


あんまり高く上げたら意味無いよ〜

2年生が仲良くスクワット


ポーク甘口、中辛、辛口、チキン甘口と4種類♪

こんなチームを太田幸希主将は「元気がいい!」と話す。
その中心にいるのが、言っている本人・太田くんだろう。
結構おしゃべりな彼であるが、とにかく愛嬌があって、かなりしっかりしている。
100名以上になったチームをまとめるのは難しい。
しかし、太田くんなら誰からも慕われる性格。下級生からも信頼感を得るだろうと思った。
その太田くんがオススメしてくれたのが、背番号3・佐々木大二郎くん。
「とにかくコントロールがいい!1試合でも3つくらいしか四球は出さない」そう。
午後行われたピッチングでは、なかなかの球速をマークし、
新しい球種を試す姿が。(速度、球種はあえて書きません)
「夏が楽しみだ」と監督も期待を寄せていた。


左が佐々木くん、右が太田くん

昼食はお母さんたち手作りのカレーを頬張る。
何と野菜(卵までのってました)付きの豪華なもの。
食事をしていると監督の携帯が鳴る。
「今、近くにいるんですけど練習してもいいですか?」
その声の主は新琴似シニアOBの桑島優くん(駒大苫小牧→愛知学院大)だった。
近く、と言いながらも目の前にいたらしく、すぐにやって来た。
「こんにちわ!あれ!?」
私は前日駒大苫小牧で会ったばかり。まさかこの日も会えるとは!
しかも今日はご両親も一緒だった。以来の再会にいろいろな話に花が咲いた。
愛知に行く息子を母・寿子さんは「地震が心配で・・・」と言うが
兄・知宏さん(新琴似OB、秋田経法大付→国士舘大)と優くんの
神宮での対決を望んでいる。
優くんも「神宮行きますよー!もちろんレギュラーで」と気合十分だった。
(私事だが、今回私が新琴似シニアに行くことができたのも
私の書いた桑島親子の記事を読んだ監督さんから連絡をいただいたからだ)

 
桑島くんのバッティングを見ようと群がる現役選手。糸屋義典くんのお兄さんも来ていて
二人でバッピもやっていました。お兄さん、現役を離れたとはいえ良い球投げてました!

午後は投手陣が50球程度の投げ込みを行った。
そこで一躍脚光を浴びたのは2年生の
小平将之くんだ。
成長ぶりは監督も目を細めるほど。
球のスピードだけではない、どうやら攻め方も覚えたようだ。
毎日走っているという努力の成果がここにきてあらわれたのだ。
今日の小平くんの姿を見た他の選手もうかうかしてられない。
そんな先輩たちの姿を下級生は座ってじっと見つめる。
見えないと思えば、自ら場所を移動。私語はない。
ミットを鳴らすボールの音だけが、パシン!と響き渡る。

最後はダウンをして、みんなでお掃除。
「応援に来ていただいた試合ではコールド勝ちします!」と誓ってくれた。
センバツと同じ頃、大阪で全国選抜大会が開催され
北海道の代表として新琴似シニアも出場する。
スカイブルーのユニフォームが、今年も全国で駆けまわることを期待したい。

 
バスのお掃除隊!バスの運転手はもちろん監督         おまけ。監督の左手があやしい・・・ 
                                                 (両隣にご両親もいらっしゃいましたが、
                                                 プライバシーのこと考え掲載しておりません)

“本物”と“偽者”

“本物”は、自ら働き      “偽者”は、やらされる
“本物”は、追求し       “偽者”は、現状に満足する
“本物”は、心を磨き      “偽者”は、着飾る
“本物”は、自ら意見を述べ   “偽者”は、ハイ・イイエのみ
“本物”は、いつも同じで    “偽者”は、まわりに左右される
“本物”は、後で遊び      “偽者”は、遊んでばかり
“本物”は、まだまだと思い   “偽者”は、もう十分だと思う
“本物”は、最後に笑い     “偽者”は、最語に泣く
“本物”は、明日を夢見     “偽者”は、昨日の自分に酔う
“本物”は、人の痛みを知り   “偽者”は、自分よがり
“本物”は、今すべきことを考え “偽者”は、サボり方を考える
“本物”は、目標を持ち     “偽者”は、ダラダラ流される
“本物”は、右脳左脳を使い   “偽者”は、右往左往する

毎日、毎回の積み重ねが人として厚みを作るんじゃないかな
人生は、心の鍛錬の良し悪しによって決まるのかもしれないな

“過去のことは、プロローグにすぎない” byシェイクスピア

“1球の怖さ”〜数字で見る“ボール先行の怖さ”〜

@四球の80%は初球がボールの場合に起こる。
A初球ボールだと打者は平均より40%増しで得点打を打つ。
B無死で四球を出すと平均より76%増しで得点される。
Cカウント1−3からの打者の平均打率は3割2分1厘。
     2−0と追い込むと平均打率は1割9分1厘。
D初級ボールのときは初球ストライクのときの50%増しで得点打される。

ボストンの統計学者がまとめたデータより

上記のことを打者(攻撃)の立場からも考えてみよう

以上、室内練習場内掲示物より

*Special Thanks  生嶋宏浩監督、鵜嶌卓哉コーチをはじめとするコーチの方々、
             部員の皆さん、ご父兄の方々、糸屋くんのお兄さん、
             桑島優くん、お父さん、お母さん、
             この場をお借りして、本当にどうもありがとうございました!

*札幌新琴似シニアリーグのホームページ

 

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