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2005・駒大苫小牧の夏
8月20日vs京都外大西 ■9回、あと一人… 林くんはまた祈った。 「岩田さん、糸屋さん…勝たせてください」 今日は卒業した3年生全員の名前をあげた。 ナンバーワンの指も、この日9回までわざと封印してきた。 取材の度に聞かれる昨年からの苦労話に 「またか。もう疲れましたよ」と漏らしてくれたこともあった。 昨夏OBの桑原佳之は言う。「裕也を中心にプレッシャーをはねのけてくれた」 ■田中くん、最後の渾身の一球は150キロを計測した。 かねてから目標に掲げていた150キロだった。 「夏には150を出したい」 5月、田中くんは力強い口調でこう言っていた。 「でもセンバツからどんどん調子が落ちて…今やっと上り調子になってきたんです。 150って言いましたけど、難しい。 上半身と下半身の体のバランス次第ですね」 甲子園入り後、こう打ち明けていた。 ■「裕也やエラーしたけど、僕たちだって人間ですから。 いつかはすると思ってました。 裕也は送球難だから想定内です(笑)」 今年もまた茶目っ気たっぷりな五十嵐くんだ。 昨年、いつの間にか自宅にメダルや記念品を飾る棚ができていたという。 「ビックリですよ〜でもまだスペースあるんで!今夏のメダルは昨夏より重たいです」 スタンドから大コールが沸き上がり笑顔を見せた。 信じられません…去年より実感がわきません。 何だかよくわからないうちに決勝まできて… でも、みんな1試合1試合全力でした。 1試合平均3回はヘッドスライディングしてたと思います。 直接聞いたわけではないですが、大阪桐蔭の平田は 「駒大苫小牧は一生懸命だった」と言っていたそうです。 ナインは口々に“気持ち”という言葉を使います。 “気持ちのベスト4”とか“気持ちで勝った”とか。 この“気持ち”って実は一生懸命プレーすることも 含まれてるのかなと思ったり… |
8月19日vs大阪桐蔭 「やったー!めっちゃうれしい!!」 ベンチ裏に引き上げてきた五十嵐くんが開口一番。 5点の差がなくなったのは8回。 |
8月18日豊中ローズ練習 「円山は戦う場所、甲子園は楽しめる場所。 予選はゆっくり勝っていくけど、甲子園は勢いが出て 自分たちの実力以上が出せる」 今大会唯一の1年生ベンチ入りメンバーでもある佐藤拓真くんはこう言いました。 昨夏の日本一をテレビで見ていたのに 「まさか一年後にここに立てるなんて信じられない!」 昨日の劣勢も「みんなやばいなと思っていた。新チームや帰りのことがチラついた」と振り返りました。 明日は辻内が投げれば打席に立つチャンスがありそうなだけに 「(150キロは)未知の世界だけど思いきり振りたい!」 あどけなさが残っているかと思えば、かなり落ち着いている佐藤くんです。 ■今夏もカラカラ声?! 昨夏につづき五十嵐くんの声はカラカラです。 「これが僕の持ち味ですから」とニッコリ。 そんな五十嵐くんも大会前は打撃絶不調。 “ちょっと調子悪かったよね?” 「ちょっとどころじゃないですよ!やばすぎでしたよ!」 シート打撃でも20打数1安打くらいしか打てなかった。 怪我から完全に復活したのは予選直前。 5月に会ったときはジャージ姿で裏方に徹していました。 「一時期マネージャー説が流れたんですよ。 しかもお客さんには悪さして外されたと思われていたみたいで… チームメイトにかけられた言葉?“おめぇやばいんじゃねぇ?”とかですよ。 焦ったしきつかったです」 そんな五十嵐くんを支えたのは両親や友達の励まし。 「母親から“今はガマンする時期だよ”と言われましたね」しみじみ辛かった日々を思い出し 口が止まらぬ五十嵐くんでした(笑) |
8月17日vs鳴門工 本日の第二試合、駒大苫小牧vs鳴門工。 初回に林くんが「左対左では完璧な打ち方。僕は初回の初球が大好きなんです」と 初球をライトに放り込みます。 が、それ以後、鳴工エース田中暁くんの縦に落ちるスライダーに みんなクルックルッ振り回し、三振とゴロの山。 しかし、ついさっきまで涙が出そうだったという林くんが7回の円陣で叫びます。 「開き直って打つしかねぇー!」 そしたら5長短打をからめ、一気に6得点で逆転!! 「後半勝負だとは言ってきたけど、まさか一気にとるとは・・・」と部長先生も目を丸くします。 五十嵐大くんは言います。 「甲子園には魔物がいるって言うじゃないですか。 でも僕達は天国みたい。勝つ度に奇跡、奇跡だったのに全国の4チームに残れちゃいましたね」 奇跡だけでベスト4まで勝ちあがれません。 10試合連続無失策という最強の武器があります。 今夏これだけ甲子園でエラーが目立つなかで、駒苫の堅守はピカイチ。 「守備で粘れるのが僕たちの野球。そうしたらチャンスがきます」 |
8月16日豊中ローズ練習 選手たちはポール間のランニングと軽いストレッチで終わりました。 昨日の日本航空戦でサイクル王手だった辻くん。 昨夏サイクル経験者の林裕也くんは 「サイクルなんて簡単にできるものじゃないですよ、ふふふ」とニンマリ。 それでも「辻を筆頭に僕以外の選手が打っているので」と弱気発言も出ました。 その頃グランドでは1、2年生が茂木コーチからノックの嵐! 2〜5時まで守備練習を中心とした下級生強化練習を行いました。 エラーが多いと「おまえ出とけ!」と言われ出されます。 出されても、そこから声を出して一生懸命だったのが印象的でした。 |
※掲示板に書いたものをそのまま転載しました
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